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物語

STORY

海

睡蓮ノ章

​目を覚ましたその場所は、の知らない場所だった。
古民家

記憶も居場所もない僕に彼女は、名前と居場所をくれた。

「記憶がないなら作ればいい、

       誰でもないなら誰かになればいい――」


そうして僕は彼女に貰ったカイという名前で穏やかな日々を過ごす。

「私の​そばにいてね」

スイリン

僕は恋をする。
​凪の訪れた海に誓うように、僕は約束する。

ずっとこんな日々が続けばいい、僕はそう思っていた。
穏やかだった凪の時は、やがて時化となって運命を狂わせる。
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